発酵生活

【古代の発酵調味料】醤油や味噌のルーツ、ひしお(醤)の作り方

醤 ひしお

醤(ひしお)ってご存知ですか?

私がはじめて醤を知ったのは、高校の選択科目の家庭科の授業の時でした。醤(ひしお/ジャン)は、当時の私にはまったく馴染みのない言葉で、豆板醤(トウバンジャン)のジャンはここからきてるんだ〜と、とても印象的だったため、すぐに覚えた記憶があります。

そして年齢を重ね、まさかその醤を自分で作っているなど、夢にも思っていませんでした。笑

醤はお醤油の代わりに使うことができ、まろやかなあじわいで、料理にぐっとコクを出してくれて、とてもおすすめです。材料さえ揃えば、塩麹、醤油麹と同じくらい簡単に作ることができます。

そもそも醤(ひしお)とは

醤は、中国大陸や朝鮮大陸から伝来したもので、醤油や味噌のルーツとなった調味料と言われています。醤は塩漬けであったり、そこから出た液体。醤には、肉醤(ししびしお)、魚醤(ぎょしょう)、穀醤(こくひしお)、豆醤(まめひしお)、草醤(くさびしお)などがあります。701年に制定された大宝律令に、官職として「主醤」(ひしおのつかさ)ができ、醤の製造の管理など専門に扱う部署がありました。味噌と醤油の間のような調味料、未醤(みしょう)は貴族の食事に取り入れられ、宮中の宴会などで提供されていたそうです。大豆の醤がそのまま、その後味噌や醤油の形に変化しました。

簡単に作れる、醤(ひしお)

醤づくりは非常に簡単です。発酵期間はだいたい2週間あれば完成します。

しょうゆ + 豆麹 + 麦麹 + 水 + 昆布

上記を混ぜ合わせるだけ。今は、豆麹と麦麹がすでに混ざった商品も売っているので、そこに手持ちの醤油を足すだけで作ることができてしまいます!

私は豆麹と麦麹それぞれで買ったのですが、豆麹と麦麹がすでにミックスされている商品はすごく便利そうなので、こちらを使うと良いです♪

醤(ひしお)作り

材料
  • 豆麹・・・150g
  • 麦麹・・・150g
  • 醤油・・・360ml
  • 水・・・90ml
  • 昆布・・・5cm程度

上記で説明したような、豆麹と麦麹がすでに混ぜられた商品を使用する場合は、豆麹と麦麹を足した分量を入れてください。

豆麹
豆麹はこんな感じ
麦麹
麦麹はこんな感じ
作り方
  1. ボウルに、豆麹と麦麹を入れる。
  2. 1に水を入れる。
  3. 2に醤油を入れる
  4. 3に昆布を2~3cmに切り、入れる。
  5. 常温に置き、毎日混ぜる。大体二週間で出来上がり。
豆麹と麦麹に水を入れて混ぜる。
醤の作り方
醤油を入れて混ぜる。
醤の作り方
混ぜて、口が広めの容器に移し替える。
醤の作り方
忘れてた!昆布を2~3cmに切って、入れておく。

2週間後

醤の作り方

すっかり、豆麹、麦麹ともに柔らかくなりました。

醤 ひしお

写真ではわかりづらいかもしれませんが、もう、ほんとドロドロです。

醤 ひしお
できあがり!
醤 ひしお

さらに数日後

醤 ひしお

さらに発酵が進むと、写真でも明らかに豆が柔らかく変化しているのが見て取れるかと思います。

気になるお味は

ほんとに、まろやかでコクがあって、私の買う醤油もそれ自体普通に美味しいのですが、それでも醤油のとがった感じがすっかり取れていました。なんで早くこれ作らなかったんだろうってくらい、ものすごく、おいしいです!!!私は割とお粥を作ることが多いのですが、そこに醤をひとすくい入れて、ゴマペーストなどを足していただきました。うまい。。。

醤油麹にもわりと近い感じで、醤油麹との違いは、麹の種類の違いですが、こちらには麦と大豆が入っているので、大豆のつぶつぶ感や、麦のプチプチ感(実際相当柔らかくはなりますが)など、一口で違う食感を楽しみたい方には、醤がおすすめです。

醤の使い方

  • お醤油代わりに
  • もろ味噌のように、野菜スティックにディップ
  • 炒め物や煮物など火を入れるお料理にも
  • 漬け込みに

おわりに

醤作り、簡単ではないですか?私はもはや、今後醤油の代わりに、これ使っていきたいと思います。

その位コクがあっておいしいし、さまざまな使い方をして、醤ワールドをもっと探究していきたい!と思わせられました。

みなさんもぜひ試してみてください♪

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